嫋やかに枝垂れ桜の影揺れる


 お点前の指に影あり新樹光  揚原れい子

 嫋やかに枝垂れ桜の影揺れる アロマ

 きぬ~や光かくるゝ星の影  浪化

 しづかなる光満ちくる我が庭のひともと樅の影の中に居り  高安國世

 ちひさなかぜ影と光の秋の蝶  鷲谷七菜子 黄炎

 でゞ虫や光に影に涎掛  攝津幸彦 未刊句集

 はらみ女の花影に量る*あさざの光  文挟夫佐恵 雨 月

 はれきるや光に曇る月の影  旦藁

 わが影に添ふ光あり冬菫  秋元草日居

 影と光の女性(にょしやう)老いざれ昼顔よ  佐藤鬼房

 光より影をほのかに走馬燈  有働 亨

 光よ影よはだらの雪も惜し