早稲の香におぼるるばかりささら獅子 落合水尾
春の星触れむばかりに屋根の獅子 新田祐久
獅子の口より湯が溢れ出す アロマ
工場のふえる町ゆく獅子の笛 相河美智子
灯りて獅子舞の色はじきあふ 朝倉和江
獅子の児の親を仰げば霞かな 幸田露伴 拾遺
獅子像のまなこ虚ろに街吹雪く 有働亨 汐路
映画館画面に獅子が咆えている アロマ
獅子舞がすたすたゆけり最短路 皆川盤水
舞ふ獅子にやさしく噛まれ暖かし 殿村莵絲子
秋天を仰ぎ打ち出す獅子太鼓 宮田富昭
笛しばし遅れ思案の獅子頭 谷口桂子
雨