温泉語物No.1849 「お米の色に」(超難問)

 地方の温泉旅館に行くと、ご飯がやたら美味しいと感じることがある。夕食時でもアルコール類をほとんど飲まない私は、すぐにご飯をお願いする。仲居さんが持ってきてくれたご飯を見ると、そのお米の色に感激し、唸ってしまう。「お米の色に」ね。聞いたことがある響きだね。

 「オー、ずいぶん白いご飯だね。家で食べているのとは大違いだ」

 我が家で食べる米は、スーパーで特売している安物で、古米か古々米に違いない。色合いが黄色っぽい。よくといで炊いても、ぼそぼそとした舌触り。こういう米のご飯に慣れているから、温泉旅館で出てくる新米のご飯の美味しさには大感激してしまい、つ