嬉し悲しや、また来た誕生日

ひんやりした朝。
それなりに気持ちよく迎える。
12月15日、また一つ年を重ねる日だ。
家には誰もいない。
おひとり様バースディである。
それも珍しくない。
私が誕生日を特別な日なんだと理解したのは、
仕事についた時だった。
「おめでとう」
当時職場では従業員の誕生日を祝うシステムがあり、
わたしも職場仲間の前で祝ってもらえたのだ。
まさにサプライズ。
子供の頃から誕生日は普通の日。
その日が特別な日になった瞬間だった。
面映ゆい思いながら嬉しさがこみあげたのが懐かしい。
そんなことがあっても、
私の誕生日は、やはり普通の