「バアバ、満月だよ」
子供部屋に入るとお兄ちゃんが言った。空の高い処に満月が見える。よく見ようと私は床に正座した。

「バアバ、部屋を暗くしよ」
そう言ってお兄ちゃんは壁のスイッチを切った。自然に私の隣に座った。

「綺麗なお月様だねぇ」
「みんなの咳が治りますように。○○ちゃんがよくなりますように」

見るとお兄ちゃんは両手を合わせて満月に祈っている。私がした事を覚えていたのだろう。

火曜日に娘宅に行くと、お兄ちゃんも弟クンも咳が出ていた。翌日は二人とも保育園を休ませバアバが見た。翌日お兄ちゃんはかなり回復したので登園し、弟クン