「バアバ、ビューンて」
上のレーンをお寿司を載せた皿が走って行く。
嬉しくて仕方ないのだろう、弟クンは椅子から動かず、お寿司のレーンを見ている。
弟クンが生まれる時も生まれてからもコロナだったし、アレルギーもあり回転寿司に連れて来る事はなかった。
東京都が福島支援で水産物を割安にする。娘夫婦が出掛ける気になり、外食となった。皆が元気なのが一番嬉しい。ずっと誰かが体調を崩していた。
3歳の弟クンは小さな物を見つける天才だ。電車に乗って直ぐに「チュキ!」と指差した。まん丸い月がビルの上に見えている。
帰り道も月を見ながら帰った