吉村昭「死顔」

 
 吉村昭(1927-2006)は良く読んだ作家である。ノンフィクション作家だが、小説も書いている。菊池寛賞や芸術院賞も受賞している。九男一女の八番目だそうだ。配偶者は津村節子

 吉村昭は幼少期〜青年期には病弱で、結核で長期入院していて、もう終わりと言うところまで悪化したが、 本人の希望で肋骨を切除する大手術を受けて、助かったそうだ。したがって 常に自分の死に対面していた。

  「死顔」では父親と次兄の死について書いている。父親の死は戦争の末期で、火葬の許可は遺体を骨にする燃料を持参しないともらえなかったそうだ。

  次兄の死では、