連載:シニア

「疲れていた」

ランドセル?!まだ朝の7時前、小学校低学年の男児が二人、交差点に向かっている。

部活動の朝練習だろうか、バスケットボールが入っているような膨らんだ袋を肩から掛けているし、水筒も持っている。

二人は歩道橋に向かった。渡ればそこが小学校だ。

引き返そう、娘が起きて来たら心配する。今度は駅のタワーマンションが真正面に見える。私はこれを長く見ていたくて歩いて来たのだ。


朝一番に起きたのはお兄ちゃんだった。娘は平日にも一日休日がある。寝かせておこう。

私が降りて行くとお兄ちゃんは大画面でゲームの映像を見ている。また注意する言葉が出