連載:孫日記

「揚羽蝶」

「アゲハチョウ!」
弟クンの声で目を上げると、高い処を揚羽蝶が飛んで行く。花壇の花には降りて来る気配がない。

娘の家の周りは地面か見えない程建物が建っているが、アゲハチョウがよく飛んで来る。弟クンはその度に「バアバ、つかまえて!」と言ったり、玄関前だと自分て網を取りに戻る。弟クンはアゲハチョウとシジミチョウがわかる。

「ピーピー」
弟クンよりは小さな幼子が言う。鳥の鳴き声だ。木の高い処にムクドリかヒヨドリがいる。パパとママと、少し離れてベビーカーが置いてある。

幼子は私達大人よりずっと身近に自然を感じるのだろう。

二人並んでブランコに乗る。幼子の