牡丹と珍花(柏・観音寺)

青もみじ陰影

葉を重ね色を広げて青楓(自作)

珍しくはない。楓類の木はどこででも見られる。ただ秋になると光彩を放って人の目を惹きつけてやまないがその季節を除くと、葉に目をやることもなく下を通り過ぎてしまうのが常であった。
ちょっと立ち止まって仰ぎ見てみよう。
「もみじのような」」と幼子の愛らしい手をもみじに譬えていう。この時のもみじは紅葉した葉だろう。
今の時季に見るもみじの葉裏は陽の光を通して爽やかな美しさを見せてくれる。
陽の強さ、葉の重なりそして風に揺らぎが緑の色を明るい早緑色から濃い深碧色までグラデーションの如く変化する。
それは若い頃の多感な感情に似る。
日陰で見るもみじ葉ただただ暗緑色でしかない。わが手を見る。
「はたらけど
 はたらけど猶わが生活楽にならざり
 ぢっと手を見る」
いやでも啄木を思い出す。

※日記も投稿しました。お時間があったらご覧ください。
https://smcb.jp/diaries/8774941

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