草の実や一粒にして日の熱さ 鷹羽狩行 腹立てしまま草の実を飛ばしけり 尾崎九一 草の実を絣模様に真白猫 林翔 靴につく草の実飛騨の村歩く 田中藤穂 草の実をネルの上着につけており アロマ 鮎落ちて星のきらめく夜となれり 山田春生 鮎落ちしまろき里山白日上ぐ 豊田都峰 落鮎の化粧塩濃しいろり焼 遠藤清子 落鮎の川の辺…
菜の花やバイクで駆くる島の婆 中真靖郎 五月来るバイクは風となりにけり 西村妙子 熱風傾斜し 疾走バイク群都市 伊丹公子 山珊瑚 すかんぽやコトコト郵便バイク来る 槫沼けい一 バイク便レモンの夕暮れ都市の路 アロマ 子を負ひしバイク馳けゆく野分中 玉澤淑子 棗の木より少年のバイク発つ 佐藤鬼房 夏足袋の僧の風切るスクーター 中村しげ子 単車…