坂本竜馬と雲の峰の取り合わせの俳句

俳句には「一物仕立て」と「取り合わせ」の句がある。一物仕立ては一句を一つの素材でまとめた作句法であり、取り合わせの句は、一句の中に二つの素材を置いた作句法である。
 この後者の、「取り合わせ」はまったく観点の異なる二つの事象を合わせることによって豊かな世界を表現しようとする俳句の
作り方である。まったく異なる二つのものを合わせて新しい観点を作るのは発想の基本的な方法の一つである。取り合わせの句を作るのは二つの空間が衝突しないようにするのが難しいといわれている。

 「一物仕立」の代表的な名句
 (1)くろがねの秋の風鈴鳴りにけり       飯田蛇忽