緩やかに風花舞い降り我が周囲

 オぺラ果つ冬将軍の息の中  加藤耕子

 ロシア船冬将軍を連れて来し  鈴木大林子

 大谷石の肌あらあらし冬将軍  岡本由紀子

 冬将軍道玄坂を転げ来し  加藤静江

 冬将軍竜飛崎あたりを根城とす  小原啄葉

 冬来たる厳寒と小春日交互に  アロマ

 冬帝にガウディの塔登りつめ  千原 叡子

 非常口小さすぎると冬将軍  丸山佳子

 風音も亦冬帝の祝意かな  橋本 博 

 雲低く冬の寒さに震えけり  アロマ

 濤を引き連ねて冬将軍来たる  檜紀代

 颯爽と今日冬帝の御成かな  稲畑廣太郎

 半島のその岬より冬将軍  鷹羽狩行