その舌はあたたかく ヌルリとして
少し半開きになった僕の唇の間から
滑り込むように入ってきた
驚きに僕の舌は思わず 奥に引っ込む
だけどエロチックな軟体動物のように追いかけてくる彼女の舌は
さらに僕の舌と交わりたさそうに 絡みついてくる
初めての触感に僕は身を固める
心臓が早打ちする
そして宙に浮いたような錯覚に囚われ
今度は僕がその舌を追い求める
お互いの分身であるかのような舌は
チークダンスのように身を擦り合わせ
足を絡め腕を絡め 一体になるように くねる踊る
熱い思いを乗せた意志ある舌先は
未知で甘美な世界を泳