ゲンと朝散歩/1.8(火)

▶中野孝次の名著「ハラスのいた日々」(文春文庫)に次のような一節があります。

【犬が人間にとって本当にかけ替えのないもの、生の同伴者といった存在になるのは、犬が老い始めてからだ。仔犬のころ、若犬のころはただそれだけでたのしい生き物だが、老いの兆候をいやおうなく見せだしたあと、彼は何か悲しいほど切ない存在になる】

▶同じ柴犬の飼い主ではあっても、犬に対する愛情と理解の深さや犬との絆の強さにおいては、作者の足下にも及ばない私ですが、ここ数年、相棒ゲンを見てきて、同じことを強く感じ、今に至っています。

▶また、作者が引用している平岩米吉の次の短歌が思い出