連載:シンガポールで野生のカワウソ探しの旅

カワウソと人が側にいてくれる幸せ

川に面したフェンスからじりじりと身を乗り出して、至近距離でカワウソの写真を撮っていました。
カワウソが警戒して逃げていってしまうのではないかと、恐る恐る、そろりそろりと近づいていました。
ここは団地の中で、周囲を行き来する人は、誰も立ち止まったり眺めたりしません。

その時、短パンで散歩していた老人がニッコリして、「シュイター(中国語でカワウソ)かい?」と話しかけてくれました。
「はい!」大きく頷いて返事をすると、ニコニコしながら両手を大きく広げました。
笑顔で何か中国語で話してくれるのは、私には解らない言葉ですが、身振りでこんなに大きいんだよと言ってい