飛鳥大仏の爪

飛鳥寺の日本最古といわれる大仏は、鼻が高く、アーモンド形の眼を開いて、わずかに微笑した口元で聖徳太子の祀られた橘寺の方角を見ている。右から左からまじまじと拝見して、鼻筋が通っていることと爪が長いことに気づいた。仕事柄、爪が伸びているのを見つけるとつい気になってしまって。

この大仏像は法隆寺の釈迦三尊像と同じく、鞍作の止利(くらつくりのとり)が作ったものですが、全然鼻の形が違う。爪も切りたいくらい。ガイドさんにそう言ったら
「そりゃモデルが違いますやん。あっちは聖徳太子で、こっちは大陸系」

鞍作の止利は帰化人の三代目で祖父の代から仏師をしていたとのこと