きりぎしの満面に日や年歩む 岡本眸 京焼に「喜」と「楽」の印年歩む 中嶋陽子 夫ありしままの表札年歩む 青野安佐子 年歩む子供のやうに見え隠れ 柳川晋 ばらの実のまろまろとして年歩む 大橋敦子 健やかに軽き足どり年歩む 船橋とし 由比ヶ浜玲瓏と凪ぎ年歩む 田中貞雄 改札口人あふれ出て年歩む 中山純子 石炭を…
紫陽花や琵琶湖は朝の波しづか 清水和子 雲脚のはやみて今朝の濃紫陽花 吉弘恭子 紫陽花の毬揺れ風の道を知る 古屋喜水 六甲の明るき空の濃紫陽花 稲畑汀子 紫陽花に身をかしげ行く切り通し 鈴木愛子 濃淡の紫陽花通り空晴れて アロマ 紫陽花の小径続きに由比ヶ浜 森理和 紫陽花の柄の美しハンカチーフ アロマ 茅葺の本家と言はれ濃…
櫻貝に混じる色貝千種貝 岩下芳子 沖の声能登金剛の桜貝 山田六甲 桜貝仄かな紅は恋心 アロマ サマーセーターのブローチ桜貝 アロマ 山の子の小さき宝さくら貝 木村美翠 さくら貝五枚並べて花にする 齊藤實 潮騒はあの日の調べ桜貝 稲畑廣太郎 浮世絵の由比ケ浜砂桜貝 加瀬伸子 目つむれば街騒も波さくら貝 井原美鳥 桜貝濡れて…
桜海老パスタが美味し親子旅 アロマ 桜えび干してつながる由比興津 和田明子 桜えび潮の匂ひの黒眼持つ 小出文子 桜蝦ひとつひとつは仄かにて 田中 翠 桜蝦干されし浜の彩変る 大谷 茂 桜蝦干し居り海は秋の風 田中冬二 行人 桜蝦干すや引汐遠退きし 木下風草洞 桜蝦干せば来るなり浜鴉 岡田耿陽 桜蝦有りと貼り紙由比ヶ浜 久保木恒雄 波音の筵成…
引鶴や鳥居さびしき由比ヶ浜 内藤鳴雪 江ノ電の材木座経て土用波 高澤良一 歳晩や鮫の子あがる由比ヶ浜 西本才子 材木座地下道を抜け冬の濤 山西雅子 冴返る浪音強し由比ケ浜 阿波野青畝 桜蝦有りと貼り紙由比ヶ浜 久保木恒雄 紫陽花の段々坂下り由比ヶ浜 高澤良一 初詣怠りて佇つ由比ヶ浜 鈴木真砂女 都鳥 初凪や誘はれ出でし由比ヶ浜 池内たけし …