「哲学」の日記一覧

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トラブル・ピーチの閉店

とうとうトラブル・ピーチが閉店しました。 道路の拡張工事に伴う建物の取り壊し、ということなので仕方のないことなのですが。 でも私にしてみれば、国の重要文化財だったはずの懐かしい母校が、コストパフォーマンスが悪くて取り壊しになる。そんな気分です。 大袈裟ですが 最期の日、店はいつもらしく賑わっていました。 陽気で、汚くて、猥雑で、いつも真摯でいてくれた、あの店はもうありません。 本当はもっと早…

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がんばっている自分

あなたが生まれた価値を信じてください。 だれも望まれて生まれてきたのです。 がんばっている自分を、まず自分が評価しましょう。 ~今日はどんな日?~ ・国際マルコーニ・デー ・哲学の日 ・駅伝誕生の日 ・婦人警官記念日(婦人警官の日) ・国会図書館開館記念日 ・悪妻の日 ・世界生命の日 ・絆の日 ・駒ヶ根ソースかつ丼の日 ・つなぐ日 ・仏壇の日 ・高級食パン文化月間 ~今日の俳句~ 春雨や…

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哲学論考 エロい人生のウィトゲンシュタイン的考察

物理学の究極の命題は、「宇宙の統一理論」といえる。ただ、その道は遠く、アインシュタインの解に到達の期待も儚く、遥かなる新たな道程が出現しただけであった。今、その最先端は「超弦理論」までなんとか至っている感じ。 これは、とりも直さず「形而下学」のフェイズ。 一方、「形而上学」のフェイズでは、驚くべきことに「統一理論」は完成している。形而上学とは、哲学、文学、論理学、芸術・・・心や思考の分野。この統…

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受戒会修行に参加して(仏教は「死」をどう考えるか 4)

仏教は哲学であり、それには死についての考察が含まれる。 言うまでもなく仏教は宗教であり、科学とは相容れない領域をもつ。如来、菩薩と言われる存在は人間には及ぶはずもない能力を持つとされ、そうした側面は信仰の領域に属するが、私は、悉有仏性という言葉に従って、「仏」なるものは人間が生来有する仏性を理想化したものと受け止めている。 しかし、また、仏教は哲学でもある。他の宗教は超越者への絶対的帰依を条件と…

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裁判と人間

海外のドキュメンタリー番組で、 アメリカでの俳優夫婦間の裁判が取り上げられていた 結果は夫側の勝訴 夫婦の間で何が起こったか、ではなく 裁判の行方を世論が左右したということに関心をもった マスキュリニズムとは、 今日では男性差別撤廃の運動とされているが、 そこには男性優位の感情が働いているという 番組では裁判でのトピックが流されるたび マスキュリニストたちが、 夫側が有利になるようなフェイク…

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「いつもの言葉を哲学する」著:古田徹也 発行:朝日新聞出版

日常で見聞きしたり、自ら発する言葉を取り扱っています。 哲学的考察というより、哲学的エッセイと行ったほうがいいかも知れません。 哲学用語は殆ど出てきません。 最初の章で取り扱っている言葉は「丸い」、「四角い」。さらに、なぜ「三角い」とは言わないか?と言う疑問を出してきます。 これらを題材に、言葉は歴史と現実の絡まりあった中に存在していることを説明しています。 この「歴史と現実社…

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生死(しょうじ)を離れる(仏教は「死」をどう考えるか 3)

一般に、時間は不可逆的に流れると考えられている。 しかし、そうした思念に囚われている限り、 やがて訪れる死は畏怖の対象となる。 浄土教系の佛教は死の向こう側に浄土があると説くことによって、 その超克を試みるが、 では、道元禅師はいかに説くか。 ※一般の方は受けつけない内容かと思われます。もしご関心があれば、以下をご覧ください。 https://smcb.jp/communi…

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1000年前の情熱的恋愛

自身の常識的世界観を組み立て直すため、哲学や神学の本を読みます。小田垣雅也「現代のキリスト教」を読んでいて、そもそも神学という言葉を使い始めたのは、アベラール(1079〜1142)と知りました。アベラールは、神学者、哲学者。39歳の時、17歳のエロイーズに出会います。ふたりは、愛しあい結婚しますが、そこからは波乱万丈。詳しくは、岩波文庫「アベラールとエロイーズ 愛と修道の手紙」などをお読み下さい…

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日本語からの哲学 著:平尾昌宏

日本語からの哲学 著:平尾昌宏 発行:晶文社 副題にある通り、  なぜ<です・ます>で論文を書いてはならないのか? という著者の疑問から始まった考察をまとめた本です。 <です・ます>で書いた論文が却下されたことで、著者は相当意地になって、この本を書いたのか? などと思いながら読みはじめます。 一般的に言われている「論文の書き方」から始まり、敬語、言文一致、人称との関わりなどを巡…

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生きる意味は意味

構造主義が好きで何でも構造主義的に考えます。「人間の世界は、全て事象とそれに紐付けられた意味でできていて、意味は言語で構成され、拠って、エピソードや物語である。すなわち、人間の世界は物語なのです。」とまぁ、こんな感じですが(*^_^*) これが何故好きなのかというと、それは、人間の生きる意味に言及できるからです。「言及」正に、言語でできてます。辛いのにダイエットしたり、良い大学や就職を求めたり…

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文句もいい だが少しは「公」に徹してみては   !

昨日は、久々に歴史談議に花が咲き、有意義な一日をすごさせてもらつた。こんな話が出来る御仁たちが少なくなっている昨今、面白おかしく、社会も政治も関係ねぇ、楽しけりゃいんだ。こんなのばかりで、実は、がっかりする場面にでくわす、問題意識がないのが当たり前、そんな世の中、信頼に値する人にはなかなか出会えない。 これも時代のながれなのか、自分だけよけれゃいいという戦後の洗脳政策のたまものであろう。か…

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「哲学の方法」 著:ティモシー・ウィリアムソン

「哲学の方法」 著:ティモシー・ウィリアムソン  訳:廣瀬 覚 発行:岩波書店 副題には「哲学がわかる」とある。 本屋でそれを見つけたので、  こりゃ、買わない訳にはいかない と、買ってきました。勿論、読んでみました。 が、「哲学がわかる」はちょっと、誤解。 「哲学がわかる」は哲学初学者に対する参考書的なシリーズに付けられた名前のようです。 この本を読んだからと言って「哲学がわ…

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"5つの禁止令" から逃れたい

私は、家の事情で大学中退した、 とは前に書きましたが、その学科は人間科学科でした。 平たく言うと心理学哲学系です。 小学生の時から心理学に興味があり、 心理学者やらカウンセラーやら そっち系になりたかったんですね。(^^ゞ ま、中退してしまった時点で志を絶たれた感じで 今考えたらどこかで親を恨んでいましたし、 黙々と働いてる内にそんな希望も 労働に追われて薄まっ…

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従容として死を迎える(仏教は「死」をどう考えるか 2)

※PC版「趣味人」がとても使いづらくなった印象を受けています。今までは表紙から調べたい頁がすぐに閲覧できたのに、今はクリックを重ねないと辿り着けません。個人的にそれより困るのは「日記」が際立って表示されてしまうことで、私のような偏屈な思弁家にとっては投稿にも勇気が必要になります。運営者に改善を求めましたが、いままでの方式では負荷が大きいということ。無料で使わせていただいているので、それ以上のこと…

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生き生き生きる

わたしたちは皆、まさに生きています。その上で大切なこと、それは文字通り「生き生き生きる」ことなのではないでしょうか。 「生き生き」は、「生活」すなわち生きる活動への意欲を示す言葉です。 いっぱい寝て、食べて、遊んで、交流して、自分を鍛えて、心を豊かにして、笑って、泣いて、喜んで、悩んで、乗り越えて・・・ その全てが生きることであると噛み締めながら生きることを楽しめればいいですね。 家族で…

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エクリチュール 1

宇宙の中の「存在」は、素粒子の集合で出来ている。その中で人間は、「存在」とは異質の「知性」を獲得した。 知性の仕事は、宇宙の認知。認知とは、出来事を含めた存在を分節化された言語によって意味付けすることである。 従って、人間にとっての宇宙、もしくは、世界、もしくは、人生は、「存在とその意味」で出来ているのだ。 「意味」は、人間しか持たない言語でしか構成されない。意味は、語られることではじめて…

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エクリチュール

宇宙の中の「存在」は、素粒子の集合で出来ている。その中で人間は、「存在」とは異質の「知性」を獲得した。 知性の仕事は、宇宙の認知。認知とは、出来事を含めた存在を分節化された言語によって意味付けすることである。 従って、人間にとっての宇宙、もしくは、世界、もしくは、人生は、「存在とその意味」で出来ているのだ。 「意味」は、人間しか持たない言語でしか構成されない。意味は、語られることではじめて…

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現代芸術に就いて

M.メルロー・ポンティというフランスの哲学者はセザンヌの「りんご」を人間がいる以前の風景だと評しています。 ドイツの哲学者、M.ハイデガーはゴッホの靴の絵には農民の全生活が表現されていると語っています。 私は美術については門外漢で、美学という視点に立って鑑賞することが出来ません。専門は哲学なので、絵も言葉というフィルターを通すことで僅かに理解できるような気がしています。 先日、上野…

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善性について

※ご注意、哲学的な内容です。関心のない方は忌避してください。 古代ギリシャの哲学者たちは真善美を主題とした。 人は何事かを理解したとき、成程‼、と頷く。プラトンはもともと知らなかったことであるのに、どうして解かったと言えるのか、と疑問を呈し、その説明を前世で得た知識の想起(アナムネーシス)であるとして自説を立てるが、 人が謎に魅了され、解き明かすことに快感を覚えることは否定できないよう…