黒猫 彼女は輝く銀河の闇から生まれた しなやかな体と誇り高い仕草は 僕を魅了して止まない 彼女は時々風や蝶に姿を変える 窓から外を眺めていると思ったら ひらりと身を翻し黒いアゲハになり 庭の草花の上を飛び回っている そして飽きると僕の足元に来て みゃーみゃーと甘ったるい声で話し掛ける 僕が彼女のビロードのような身体を撫でると …

それは思いがけない出会いだった 田舎町の道路わきの自販機 それを可愛い模様にラッピング 私がその仕事を始めると どこからともなく現れた可愛い子 物怖じもせず私にじゃれ付いてきた 「お前どこの子だ」 答える代わりにその子は背中に飛びついた そして肩から頭へ上る 仕事が出来ないから捕まえて下すが それを遊んでくれてると思い なおも飛び…

　クロエ 僕はクロエに恋してる お前の声はすぐわかる 上目づかいに僕を見る 青いひとみに恋してる いつも隣で過ごしてる 僕のベッドで遊んでる 夜は一緒に添い寝して 朝は抱っこで居間に行く お腹がすくと膝に来て おやつ欲しいと手を舐める 呼ぶと可愛く返事する 眠いと尻尾で返事する クロエの居間は僕の膝 いつでもせっせと毛繕い 他のにゃんこが上るなら 駄目だとすぐに猫パンチ 僕が仕事で出…

しとしと雨の日曜日 布団の上に猫五匹 寝がえり打てず目を覚ます にゃんこぺろぺろ毛繕い サヴァニン朝のご挨拶 小さな頭擦り付けて カリカリくれと騒いでる 餌瓶開けるその音に 居間の天ちゃんとんで来る 太い尻尾をぴんと立て ムートも一緒について来た 七匹みんな揃ったら 早いおやつの始まりだ 年長順に皿を置く みんな静かに待っている シシイとサヴァニン待ちきれず 天ちゃんの餌横取りで パパに叱られう…

サヴァニンニンニン　サヴァニンニン 今日もシシィと運動会 夜中に家じゅう駆け回る サヴァニンニンニン　サヴァニンニン お昼は炬燵に潜り込み 天ちゃんとお昼寝甘えんぼ サヴァニンニンニン　サヴァニンニン 茶碗の音に目を覚ます ごはんの催促大騒ぎ サヴァニンニンニン　サヴァニンニン 遊び疲れて膝に来て 小さな顔を擦りつける サヴァニンニンニン　まだ仔猫 夢で優しい母さんに 今夜も甘えている…

びっくりおめめの黒猫シシィ 炬燵で転寝黒猫シシィ 食いしん坊の腹ペコシシィ 悪戯腕白黒猫シシィ 遊び盛りの黒猫シシィ 先住猫の尻尾に絡み 手痛い洗礼猫パンチ ベッドの下に避難する それでも懲りない黒猫シシィ 隙を伺い尻尾に絡む ついに怒ったお姉ちゃん達 本気のきつい猫パンチ 鼻をやられて降参ポーズ 名誉の負傷黒猫シシィ

　　　陽だまり物語 うちの子猫は腕枕 春の陽だまり午後の居間 コロコロまあるい玉になり 坂道転がる夢を見た 広い草原どこまでも コロコロコロコロ転がった ねずみの親子が驚いて あわてて穴に逃げ込んだ 中のウサギに怒られて 押っ取り刀（おっとりがたな）で穴探し それ見たカラスが木の上で おなかを抱えて大笑い つられてスズメも笑い出す お日様ニコニコ微笑んで 子猫は…

　父さん大好き 父さん大好きクロエちゃん 父さん怪我で帰れない 遠くの病院行ったきり 山から風が吹いてきて 一人で寝るのは寒いから 今は五人でくっ付いて 父さん帰るの待っている 庭の椛が散る前に 父さん帰って来るのかな 一緒にお布団入ったら 大きなお手々で僕の背を 優しくなでてくれるかな 僕の頭に口付けて 息を吹きかけてくれるかな 鳴きながらお手々をなめたなら カリカリおやつくれるかな 名前を…