受戒会修行に参加して(仏教は「死」をどう考えるか 4)
仏教は哲学であり、それには死についての考察が含まれる。 言うまでもなく仏教は宗教であり、科学とは相容れない領域をもつ。如来、菩薩と言われる存在は人間には及ぶはずもない能力を持つとされ、そうした側面は信仰の領域に属するが、私は、悉有仏性という言葉に従って、「仏」なるものは人間が生来有する仏性を理想化したものと受け止めている。 しかし、また、仏教は哲学でもある。他の宗教は超越者への絶対的帰依を条件と…
仏教は哲学であり、それには死についての考察が含まれる。 言うまでもなく仏教は宗教であり、科学とは相容れない領域をもつ。如来、菩薩と言われる存在は人間には及ぶはずもない能力を持つとされ、そうした側面は信仰の領域に属するが、私は、悉有仏性という言葉に従って、「仏」なるものは人間が生来有する仏性を理想化したものと受け止めている。 しかし、また、仏教は哲学でもある。他の宗教は超越者への絶対的帰依を条件と…
母は数年前、がんで亡くなった。 母の病状は安定していて痛みも訴えず、看護師さん をはじめ多くの人の献身的ケアのおかげで安らかな 毎日だった。 最期まで意識もしっかりしており、母は死を受け入 れていたと思う。 病室に寝泊まりして付き添っていた私は、このまま 旅立ってくれればと願った。 しかし最後の最後になって激痛を訴え、結局モルヒネ を注射した後亡くなった。 私には、母は最期は苦しむかも…
「給食費がまだの人」 小6のとき毎月、黒板にわたしの名前が書かれた。 そんな日はいつも母に文句を言った。 終始 黙って聞いた後、母は決まってカレーライス を作り始めた。 牛肉の替わりにチクワを入れるのが母の工夫。 もやもやの1日も至福の晩餐(ばんさん)へと 変わった。 慎(つつ)ましい日々であったが不安も悲観もなく 過ごせた子供時代だった。 やがて社会に出て悟った。 両親は必死で…
やっと2回目の月命日です とてつもなく長く辛く淋しい毎日を耐えています 朝は特に辛く淋しさに耐えず 抗うつ薬のみます 辛い日は安定剤ものみ 何とかやり過ごす毎日です 午後2時過ぎからは 息子の晩御飯の支度して 3時過ぎから晩酌します 心安らぎます カウセリング受けましたら 泣きたい時はいっぱい泣く 叫ぶ 具体的に話しかけたりするのが大事だと聞き お骨 仏壇 御写真…
一般に、時間は不可逆的に流れると考えられている。 しかし、そうした思念に囚われている限り、 やがて訪れる死は畏怖の対象となる。 浄土教系の佛教は死の向こう側に浄土があると説くことによって、 その超克を試みるが、 では、道元禅師はいかに説くか。 ※一般の方は受けつけない内容かと思われます。もしご関心があれば、以下をご覧ください。 https://smcb.jp/communi…
暇だと、色んな事を考える 今、浮かんだのは、表題の、 「死後の世界はどんな世界ですか?」とAIに尋ねたら、 AIはどう答えるだろう ということ。 もし、人間なら ・死後の世界なんてない ・お花畑が広がる、綺麗な所 ・真っ暗で何もない所を漂うだけ のような答えだろうか? 人間は一度も死んだことがないのに、死んだ後は〇〇だ、△△だと、それこそ見てきたように語る。 夢…
先日、宗教の読書会の場で、メンバーの方が、かつて自殺願望を持っていたことを吐露されていた。自分もそうだったと語った他の方も居た。 冗談交じりに、では水に投げ込んであげましょうか、というと、いやいや実際水に没入すると死にたくない!とバタつくのです、と。本当の気持ちが湧き上がってくる。 身体は嘘をつかない。 死にたいと思うときに、からだも死にたいと言っていますか?からだが死にたがってい…
行きつけのカフェのマスターのこと。 最近は怒って私とは話をしないようにしていたためか、 その話題を耳にすることはなくなっていたのだが、 先日カウンターで私の隣に座っていた常連さんと その話題を語っていた。 聞き耳を立てるのは悪いなあと思いながら 距離が近いのでどうしても聞こえてきてしまう 語るといっても、 おふざけのようななかで 言っていたことなので 語るというよ…
新人さんらしい。 チラット見えるプロフィールには「拝読専門」とか、書いてある。 それなのに、幾つか日記が上がってる。 「・・・・は・・・なの?」という質問調の日記が有ったので、 その一つに答えた。その返信が ああ、そうですか だけ。(正確には違うけど、まぁ、ほぼ、そんな風) で、やっと理解できた。 「拝読専門」ってそういうことだったのね。 お礼も何もしませんよ、コメントを読む…
嫌な感情や感覚が起きると 精神交互作用を起こし、 その感覚へ意識が向かうので固着し その人を雁字搦めに苦しめていくということを ずっと考えてきた。 精神交互作用の執着をしないようにするために 不安などの感覚がありながら やるべきことをやっていく。 そうすれば嫌な感覚は自然と流れ去っていく。 この訓練によって ある程度苦しみから解放されるようになってきた。 しかし…
一緒にいられるのもあと15年だね。 きのうの朝の夫がしみじみと語った言葉である。 (以前にも何度か言ってはいた) 夫は67歳なので 平均余命からすれば という前提がつくのであり、 もっと早くなるかもしれないし 遅くなるかもしれないということがあるのだが、 ひとつの目安にはなる。 夫は宗教に無縁で 宗教書などもまったく読んでいないような人なのだが、 こうしたことを…
あらゆる意味において、完全無欠の解決方法ですね。
網の目のように張り巡らされた縁の 交差するところに自分がいる、 というありようは事実なのだが、 それだけでは死からの解決にならない旨を書いた。 背後に意思のような存在を感じ取って それがありありと感じられる世界観。 殺伐とした原理の世界ではなく、 生き生きとし温かさという温度の感じられる世界。 それが自分にとっての死の世界なのだ。 それを感じ取った人々、 著名な宗教者…
福井の妙好人で 竹部勝之助さんという方が つぎのような詩を書いている。 フッテヨシ ハレテヨシ ナクテヨシ アッテヨシ シンデヨシ イキテヨシ 以前この詩を読んだときには 理解できなかった。 死が怖くなくなったいま、 竹部さんと同じ心境になった自分がいる。 シンデヨシ イキテヨシ ほんと・・いつ死んでもいいなあと 心から思える。 なぜか?…
以前に、 「死の解決、死の解決」と口にする 私に向けて言われた師匠の言葉。 「死の解決、死の解決」とさかんに言うが、 解決というときにはその前に問題がなくてはならない。 あなたは死の問題をもっていたのですか? 自分はこう答えた。 死後に行くところが分かって ものすごく安心した今振り返ってみたとき、 ああ、これまで死の不安や怯えが 自分の中にあったんだな と捉える…
実の兄 義理の兄に続いて実の父も亡くした 流石に葬儀屋さんもビックリ すっかり顔なじみ いつまでも明けない喪 葬儀も手続きも流れ作業 悲しむ間もなく 落ち着いたら 旅行行きたいなあ